中期経営計画

ビジョン:2030年に目指す姿

当社は、新中期経営計画における目指す姿として、2030ビジョン「顧客の進化を加速させるイネーブラーとしてかけがえのない存在になる」を策定しました。
当社は、顧客起点で課題解決を考え、これまで培ってきた技術力という強みに加え、発想力・構想力、そして高い熱量を持ち、問題解決に向けた共創をリードすることで、顧客の事業成功と事業成長に必要な価値を提供する企業=イネーブラーとしての役割を拡大していくことで、ビジョンの実現を目指してまいります。

当社ならではの提供価値を追求し、顧客から代えがたいイネーブラーとして揺るぎない信頼を確立

伯東株式会社の社是、共有価値(Shared Value)、ビジョン(2030年の目指す姿)を表した図。社是は「われわれは、社業の正しい営みを通し、国内産業ならびに国際貿易の発展に寄与し、併せて人類社会の平和と幸福に貢献せんとするものである。」と記載。Shared Valueとして「逆算思考」「思いやる、高め合う」「“つなぐ”をリードする」の3つを掲げ、2030年の目指す姿としてのビジョンは「顧客の進化を加速させるイネーブラーとしてかけがえのない存在になる」。ビジョンの達成要素として「High-Value」「High-Technology」「Humanity」の3つの円が配置されている。

中期経営計画 Hakuto2028

当社は、エレクトロニクスとケミカルの2つの事業領域、そして商社とメーカー機能を併せ持つハイブリッド企業として、中長期的な成長拡大と新たな価値創出を目指すため、2028年度を最終年度とする新中期経営計画「Hakuto 2028」を策定いたしました。世界的な物価・資源高、半導体の戦略物資化など、世界情勢の不透明性は高まっておりますが、AI 関連及び半導体製造に対する様々な投資活動を中心に、エレクトロニクス業界は引き続き高い成長が見込まれております。また、当業界で求められる商社の役割・機能が変化し、その存在意義が改めて問われております。このような事業環境の下、当社グループならではの提供価値を追求し、顧客からかけがえのない存在として信頼を確立するため、この中期経営計画をマイルストーンとして位置付けております。

新中期経営計画の位置づけ

新中期経営計画の位置づけを示す図。2021年から2025年までの前中期経営計画では、高収益事業への集中や低収益事業の効率化の実施により事業構造の変革を進めてきた。2025年4月から2029年3月の中期経営計画では『Hakuto 2028』として、価値の複合化と新規創出、人材確保とDX投資、成長投資と安定的な株主還元の両立により、顧客優位で価値の向上に取り組むことを掲げている。その先の2030年には、顧客の進化を加速させるイネーブラーとしてかけがえのない存在になることを目指す。

基本方針と3つの戦略

顧客優位で価値の向上に取り組むという基本方針に基づき、3つの戦略を示した図。1つ目の「事業戦略」では価値の複合化と新規創出を目指し、具体策として顧客課題に対応したソリューションの複合化、全社横断組織で加速する新規事業の創出とスケール化、M&A・資本提携による新たな価値の獲得を挙げている。2つ目の「基盤強化戦略」では事業戦略を加速する人材確保とDX投資を目指し、具体策としてイネーブラーを体現する人材の確保と育成、効率化と提供価値の向上を両立するDXを挙げている。3つ目の「財務・資本戦略」では、積極的な成長投資と安定的な株主還元の両立を目指し、具体策として成長と還元のバランスを重視したキャピタルアロケーション、資本コストを意識した経営の推進、DOEの導入による安定的な株主還元を挙げている。

経営目標

経営目標を示した図。提供価値の高度化と複合化により、成長性と収益性を高めていくことを掲げ、2025年3月期の実績と比較して2029年3月期の目標を掲載している。売上高は1,831億円から2,500億円以上へ、電子部品事業は1,429億円から1,850億円へ、電子・電気機器事業は272億円から430億円へ、ケミカル事業は107億円から170億円への増加を目指す。営業利益率は為替影響を除いて3.8%から4.0%以上、ROEは7.8%から10%以上を目標。株主還元では、2025年3月期の総還元性向95%から、2029年3月期にかけて配当性向65〜75%、さらにDOE下限5%を加える。成長施策の粗利益貢献率は2029年に30%を目標として掲げる。注記として、2026年3月期から工業薬品事業の名称がケミカル事業に変更になることが記載されている。

株主還元

安定的な増配を目指し、配当性向70%(±5%)に加え、DOE (純資産配当率)5%の配当下限値を設定